「そして」は、話の流れをスムーズにつなげる接続詞で、文章や会話で頻繁に使われます。しかし、同じ言葉を繰り返し使うと単調に感じられてしまうかもしれません。
この記事では、ビジネスシーンやレポート・論文向け、友人同士のカジュアルな会話で使える「そして」の言い換え表現を紹介します。さらに、英語での言い換え表現も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
今すぐ使える「そして」の言い換え
ここでは、以下の3つの場面で使える言い換え表現を紹介します。
ビジネスシーン、レポート・論文向け | カジュアルな会話向け | 英語 |
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それぞれ詳しく解説していきます。
「そして」の言い換え【ビジネスシーン、レポート・論文向け】
ビジネスシーンやレポート・論文では、「そして」の表現を状況に応じて適切に言い換えることが重要です。
ここでは、ビジネスシーンやレポート・論文向けの「そして」の言い換え表現を、具体的な例文と共に紹介します。
その後(そのご)
「その後」は、時系列的な続きを示す際に用います。特定の出来事の後に起こる状況や行動を説明するときに使われます。
例文 1プロジェクトが完了し、その後、評価会議を開催しました。
例文 2会議を終えたその後、次のアジェンダに移りました。
続いて(つづいて)
「続いて」は、順序だてて物事を説明する際に使用します。リストやプレゼンテーションで次のポイントに移るときなど、様々なシーンで使えます。
例文 1彼は自己紹介を終え、続いてプロジェクトの概要について話し始めた。
例文 2ここまでで議題の確認は一通り終わった。続いて具体的な実行計画について討議する。
引き続き(ひきつづき)
「引き続き」は、同一の話題や活動が継続していることを示す表現です。会議や作業の中で前の段階から引き続いている内容について触れる場合などに用いられます。
例文 1引き続きこの問題について議論しましょう。
例文 2体調が完全には回復していないため、引き続き自宅で休養してください。
次いで(ついで)
「次いで」は、何かを列挙する際に用いる言い換えで、特に順番が重要な場面などで用いられます。
例文 1会議でプレゼンテーションを行い、次いで質疑応答の時間が設けられた。
例文 2チームは新製品の発表を行い、次いで市場への展開戦略について議論した。
さらに
「さらに」は、追加の情報や意見を紹介する際に用います。強調したい点や重要な補足情報がある場合によく使われます。
例文 1この車は燃費が良いだけでなく、さらに安全技術も高度です。
例文 2会議で新プロジェクトの概要が説明され、さらに資金計画についての詳細も発表されました。
加えて(くわえて)
「加えて」は、既に提供された情報に新たな情報を追加するときに使います。補足的な内容や追加情報を提示する際に有効です。
例文 1彼は優れた技術者であり、加えて非常にコミュニケーション能力が高いです。
例文 2このスマートフォンは画面が大きく、加えてバッテリー寿命も長いので非常に便利です。
そのうえ
「そのうえ」は、述べた内容に追加の情報や意見を加える際に使います。強調したり重要性を高めたりする効果があります。
例文 1彼は英語を流暢に話します。そのうえ、スペイン語も堪能です。
例文 2このレストランは味が良い。そのうえ価格も手頃なのでおすすめだ。
ひいては
「ひいては」は、ある事柄が直接的な影響を及ぼすだけでなく、それがさらに広い範囲や将来にわたって影響を与えることを示すときに使います。
例文 1この環境保護策は、地域社会に良い影響を与えるだけでなく、ひいては地球全体の持続可能性に寄与することになります。
例文 2社員の健康を促進することは、生産性の向上につながり、ひいては会社の利益増加にも繋がる。
「そして」の言い換え【カジュアルな会話向け】
友達とのカジュアルな会話で「そして」という言葉を使う際は、よりくだけた表現を選ぶことができます。ここでは、友達同士での会話に適した「そして」の言い換え表現を、例文とともに紹介します。
それから
「それから」は、日常会話でよく使われる表現で、一つの出来事が終わったあとに次の出来事を導く際に便利です。
例文 1昨日は映画を見て、それからカフェに行ったよ。
例文 2掃除を終えた後、それから買い物に出かけたんだ。
そのあとで
「そのあとで」は、特定の行動やイベントの後に何かをするという意味を持ちます。時間的な連続性を強調する際に使用します。
例文 1まずはご飯を食べる。そのあとで、散歩に行く予定。
例文 2昨日は19時頃家に帰ってきた。そのあとで、友達と電話で話したんだ。
で
「で」は、非常にシンプルで汎用性の高い接続詞で、事柄を繋げる際に用います。特に、原因や理由、方法を示す場合に使われます。
例文 1今話題の例の映画を見てきた。で、興奮して電話をしたってわけ。
例文 2部屋を片付けていたの。で、無くしたと思っていたコレを見つけたの。
おまけに
「おまけに」という表現は、既に述べた事柄にさらに何かを加えたり、状況が悪化する場合に使います。カジュアルな会話で、何かを強調したり、事態の悪化を軽快に伝えたいときに特に便利です。
例文 1昨日は雨が降っていたし、おまけに電車も遅れて、本当に最悪の日だった。
例文 2彼は遅れてきただけでなく、おまけに大切な書類も忘れてしまって、困ったもんだ。
そんで
「そんで」という表現は、「そして」と同様に、ある出来事の後に続く出来事を紹介する際に使用します。非常に口語的で、友達同士のリラックスした会話や親しい間柄で使われる表現です。
例文 1昨日のパーティーは超楽しかったよ。そんで、終わった後みんなでラーメンを食べに行ったんだ。
例文 2彼女と映画を見たんだ。そんで、その後でカフェにも行った。
「そして」の言い換え【英語】
「そして」を英語で言い換える場合、以下のような表現があります。
and
「and」は「そして」を意味し、二つ以上の項目を結びつける最も基本的な接続詞です。等位接続詞として、リストや複数の事実を一緒に提示するのに適しています。
例文1She bought apples and oranges from the market.(彼女は市場でリンゴとオレンジを買いました。)
例文2He likes to play guitar and sing.(彼はギターを弾くことと歌うことが好きです。)
then
「then」は「それから」という意味を持ち、一連の出来事や手順の中で次に起こることを指す際に使用します。時系列的な順序を示すのに役立ちます。
例文1First, I went to the store, and then I headed to the library.(最初に店に行き、その後図書館に向かいました。)
例文2He studied for the test, then took a short break.(彼は試験勉強をして、その後短い休憩を取りました。)
after that
「after that」は「その後」と訳され、ある出来事が起こった直後に別の出来事が続く際に使用します。特定の活動の後に何が行われるかを示すのに適しています。
例文1We watched a movie, and after that we went for dinner.(映画を見た後、夕食に出かけました。)
例文2She finished her homework, and after that she played video games.(彼女は宿題を終えた後、ビデオゲームをしました。)
at the same time
「at the same time」は「同時に」を意味し、二つ以上の事項が同時に起こることを示す表現です。同時性を強調するのに使います。
例文1She listens to music at the same time as she studies.(彼女は勉強をしながら同時に音楽を聴きます。)
例文2You need to balance your budget and, at the same time, ensure quality.(予算をバランスさせると同時に、品質も保証する必要があります。)
additionally
「additionally」は「さらに」の意味で、既に述べた情報に更なる事実やデータを付け加える際に使用します。追加情報の導入に便利です。
例文1The software is easy to use. Additionally, it's very affordable.(そのソフトウェアは使いやすいです。さらに、非常に手頃な価格です。)
例文2We need to hire more staff. Additionally, we should consider training programs.(もっとスタッフを雇う必要があります。さらに、研修プログラムの導入も考えるべきです。)
besides
「besides」は「その上」という意味で、さらに別の点を追加する際に使います。別の視点やオプションを提案するのに有効です。
例文1Besides the cost, we need to think about the project's timeline.(コストだけでなく、プロジェクトのスケジュールについても考える必要があります。)
例文2She doesn't want to go, and besides, she's too busy.(彼女は行きたがっていません。それに、とても忙しいのです。)
in addition
「in addition」は「加えて」という意味で、追加情報や要素を提示する際に使用される表現です。何かがすでに存在する状態に何かを追加する意味を持ちます。
例文1The car is fuel efficient. In addition, it has advanced safety features.(その車は燃料効率が良いです。加えて、先進的な安全機能が備わっています。)
例文2We offer free shipping. In addition, you can return any item within 30 days.(無料配送を提供しています。さらに、どの商品でも30日以内に返品可能です。)
「そして」の意味や注意点、便利な言い換えを分かりやすく解説
「そして」の意味を確認
「そして」は、話や文章の中で前の事項と次の事項をつなぐ接続詞です。これによって、複数の行動や出来事が順序良く繋がり、自然な流れで情報が伝えられます。主に、時間の進行を示したり、話の段階を進めたりする際に用います。
「そして」を使った例文
- 彼は朝食を食べ終え、そして学校へと急ぎました。
- 私たちは映画を見に行き、そしてその後ディナーを楽しみました。
- 彼女はレポートを完成させ、そして提出期限ぎりぎりに間に合わせました。
- 会議が終わり、そして全員で新しいプロジェクトの計画を立て始めた。
- 彼は本を閉じ、そして眠りについた。
「そして」を使用する際の注意点
「そして」などの接続詞は、話し言葉よりも書き言葉で多く使用されますが、文書では接続詞を多用しすぎると読みづらくなったり、稚拙な印象を与えてしまったりするため、使いすぎには注意が必要です。
文脈によっては接続詞がなくても意味が通じるため、極力接続詞を省略してスッキリさせた方が、読みやすく伝わりやすい文章になります。
接続詞を多用した例文
今朝は早く起きて、そしてジョギングをして、そして朝食を作り、そしてメールのチェックを行いました。
接続詞を取った例文
今朝は早く起き、ジョギングをし、朝食を作ってからメールをチェックしました。
まとめ
この記事では、「そして」という言葉の様々な言い換え表現を紹介しました。
- ビジネスシーン、レポート・論文向け
- カジュアルな会話向け
- 英語での言い換え
「そして」という接続詞には多種多様な言い換え表現が存在しますが、同じ言葉を多用しすぎると稚拙な印象を与えてしまうため注意が必要です。
この記事を参考に、場面に合った「そして」の言い換えを見つけてください。