「考える」の言い換えや類語を解説。ビジネスシーンやレポート・論文で使える例文付き

「考える」には状況や相手に合わせて言い換えられる豊富な表現が存在します。

この記事では、「考える」の言い換え表現を、場面別・相手別に分かりやすく解説。ビジネスシーンからレポート・論文向け、英語表現まで、場面に応じた「考える」の言い換えを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 今すぐ使える「考える」の言い換え

「考える」の言い換えについて、まずは、ビジネスシーン向け、レポート・論文向け、英語でのコミュニケーションの3つの場面別に紹介します。

ビジネスシーン向けレポート・論文向け英語
  • 熟慮する
  • 思案する
  • 勘案する
  • 吟味する
  • 一考する
  • 検討する
  • 高察する
  • 拝察する
  • 愚考する
  • 青写真を作る
  • 見通しを立てる
  • 検討する
  • 検証する
  • 推論する
  • 考察する
  • 分析する
  • think
  • consider
  • assume
  • suppose

それぞれ詳しく解説していきます。

「考える」の言い換え【ビジネスシーン向け】

考える」をビジネスシーンで使う場合の言い換え言葉を紹介します。

熟慮する

「熟慮する」とは、深く長い時間をかけて考えることをいいます。非常に慎重に、あらゆる面から考察を加える意味合いがあります。

例文 1彼は次のキャリアステップを熟慮した結果、留学することに決めた。

例文 2この複雑な問題については、もう少し熟慮する時間が必要だ。

思案する

「思案する」は、いろいろ思いをめぐらせてじっくりと考えることをいいます。手を動かして調査するというより、頭の中で考えを巡らせるニュアンスです。

例文 1彼女は週末の計画を思案していた

例文 2新しいプロジェクトについて思案する時間を設けよう。

勘案する

「勘案する」は、1つの視点だけでなく、さまざまな要因や情報を考慮して考えることをいいます。バランスを取りながら慎重に判断を下す際に用います。

例文 1上司は従業員の意見を勘案して、休暇の日程を決定した。

例文 2予算の制約を勘案する必要があり、プロジェクトの計画を再考しました。

吟味する

「吟味する」は、詳細に調査して良し悪しや真偽を判断することをいいます。非常に細かくチェックするニュアンスがあります。

例文 1新しい提案を吟味するための会議が開かれた。

例文 2彼は契約書の内容を慎重に吟味した

一考する

「一考する」は、文字通り、一度考えてみることを意味します。簡単に考えてみる、ちょっと考えてみるというニュアンスの表現です。

例文 1今回の提案について、ご一考いただきますようよろしくお願いいたします。

例文 2一考すると、もっと良い解決策が見つかるかもしれない。

検討する

「検討する」は問題や案件について、具体的な解決策を見つけるために詳細に調べ、考えることをいいます。実行可能性をじっくり評価する意味合いがあります。

例文 1我々はその提案を検討するために、チームを組むことにした。

例文 2その技術の導入については検討中です

高察する

「高察する」は、相手の考えや意図を深く理解し、洞察することを意味する敬意表現です。相手を敬い、尊敬の意味を含めたニュアンスの表現です。

例文 1本件、ご高察いただきますようお願い申し上げます。

例文 2ご高察の通りでございます。

拝察する

「拝察する」もまた、相手の気持ちや状況を細やかに察知し、理解しようとする行為を指します。ただし、「拝察する」はより謙虚な表現であり、特に上位者や相手に対して用いられることが多いです。

例文 1大変ご多忙のことと拝察いたします

例文 2皆様からのご意見をもとに拝察いたしました

愚考する

「愚考する」は、自分の考えが正しいとは限らない、あるいは素人の考えであると前置きして意見を言う場合に用いる、へりくだった表現です。

例文 1愚考ではありますが、この計画にはもう一つ視点が必要ではないでしょうか。

例文 2愚考ながら、効率的な手法について提案させていただきます。

青写真を作る

「青写真を作る」とは、未来の計画や構想をおおまかに描くことをいいます。長期的なビジョンや目標を設定する際に使われます。

例文 1彼は新しいビジネスの青写真を作って、投資家を探し始めた。

例文 2私たちはこのプロジェクトの成功のための青写真を作る必要がある。

見通しを立てる

「見通しを立てる」とは、将来の展開や結果を予測し、計画することです。特に、確実性のある情報に基づいて未来を推測する際に用います。

例文 1マーケットの動向を分析した上で、今年の売上の見通しを立てた

例文 2技術の進歩を踏まえ、次の十年の業界の見通しを立てる作業が進められている。

考えるの言い換え【レポート・論文向け】

考える」をレポートや論文で使用する場合の言い換えを紹介します。

検討する

論文やレポートにおいて「検討する」は、問題や話題についてしっかり調べたり、考えたりして、そこから結論を出すことをいいます。データや他の研究を参考にして、問題をどう解決できるかを探る際などに使われます。

例文 1本研究では、最新のマーケティング戦略の効果について検討する

例文 2このレポートでは、都市部の交通問題に対する複数の解決策を検討する

検証する

「検証する」は、ある仮説や理論が正しいかどうかを確かめるために、実験やデータ分析を行うことをいいます。真偽の確認や有効性の確認に重点を置く表現です。

例文 1研究チームは新しい薬の効果を検証するために臨床試験を行った。

例文 2彼女は歴史的記録を用いて、その伝説の真実性を検証する作業に取り組んでいる。

推論する

「推論する」は、既知の事実やデータから新たな結論や仮説を導き出すことをいいます。論理的思考や分析を用いて、ある結果に至るプロセスを示す表現です。

例文 1研究者は、観測データから地球温暖化の将来的な影響を推論する

例文 2この論文では、経済データを基に次期の市場動向を推論する

考察する

「考察する」は、あるテーマや問題について深く思索し、理解を深めることをいいます。背景や原因、影響などを多角的に分析し、総合的な見解を提示する際に使用されます。

例文 1本論文では、SNSの使用が若者の社会性に与える影響について考察する

例文 2著者は中世ヨーロッパの経済システムの変遷を考察している

分析する

「分析する」は、データや事象を詳細に調べ、その構成要素を明らかにすることをいいます。論文やレポートでは、定量的または定性的なデータを用いて、問題の本質や要因を解明する過程を指します。

例文 1この研究では、過去10年間の気候変動データを分析する

例文 2このプログラムはテキストデータを分析することで、感情の傾向を特定する。

 考えるの言い換え【英語】

考える」を英語で表現した場合の言い換えを紹介します。

think

「think」は、一般的に意見や考えを持つことを表し、日常会話からフォーマルな文脈まで幅広く使えます。

例文 1I think you're right about that.(それについては、あなたが正しいと思うよ。)

例文 2Let me think about it for a moment.(少し考えさせてください。)

consider

「consider」は、何かをじっくりと考える、あるいは検討する際に使用されます。特に、意思決定の前に選択肢を考慮する場合に適しています。

例文 1We need to consider all the options before making a decision.(決定する前に、すべての選択肢を考慮する必要がある。)

例文 2Have you considered the consequences of your actions?(あなたの行動の結果を考えたことはありますか?)

assume

「assume」は、何かが真実であると仮定することを意味します。証拠が十分じゃなくても、そうだと決めてかかるといったニュアンスがあります。

例文 1Let's assume for a moment that he's telling the truth.(一瞬だけ、彼が真実を話していると仮定しましょう。)

例文 2We cannot assume that the project will be successful without any effort.(努力なしにプロジェクトが成功するとは仮定できない。)

suppose

「suppose」は、考えや提案を優柔不断に述べるか、あるいは真実かどうかを疑問形で仮定する際に使用されます。「assume」と似ていますが、より推測のニュアンスが強いです。

例文 1Suppose we take a different approach, what would happen then?(もし私たちが別のアプローチを取ったら、何が起こるだろう?)

例文 2I suppose it might work, but I'm not sure.(うまくいくかもしれないと思うけど、確信はないな。)


「考える」の意味や注意点、便利な言い換えを分かりやすく解説

「考える」の意味を確認

そもそも「考える」とはどういう意味かを確認しておきましょう。

考える」とは、情報を頭で整理し、それをもとに理解や判断を下す過程を指します。これには、結論を導き出すために思考することや、予測や想像を巡らせること、解釈することなどが含まれます。

考えるを使った例文

  • 彼は問題の解決策を考えるために、静かな場所を探した。
  • 明日のプレゼンテーションについて考えると、緊張で胸がいっぱいになる。
  • 私たちは次の休暇で訪れる場所を考えている
  • 彼女は将来のキャリアについて真剣に考え始めた。
  • そのニュースを聞いて、彼はどう対応すべきかを考え込んだ。

考えるを使う際の注意点

考える」は日常よく使う言葉ですが、目上の人に対しては丁寧な言い換え表現を使うなど、場面に合わせた適切な言葉遣いを心がけましょう。

注意が必要な「考える」の使用例
⇒「この件はちょっと考えさせてください」

より丁寧な言い換え例
⇒「この件につきましては、検討させてください」

注意が必要な「考える」の使用例
⇒「新しいプロジェクト提案書、じっくり考えてみますね。」

より丁寧な言い
⇒「新しいプロジェクト提案書は、じっくり検討させていただきます。」

「考える」の言い換え【尊敬語/謙譲語/丁寧語】

「考える」という言葉にはさまざまな言い換えパターンがあり、場面に応じた使い分けが必要です。

ここでは、「考える」の言い換えを尊敬語、謙譲語、丁寧語に分類して紹介します。

尊敬語謙譲語丁寧語
  • お考えになる
  • ご高察なさる
  • 考えております
  • 存じる(存じます)
  • 検討する
  • 拝察する
  • 愚行する
  • 考えます

 「考える」の言い換え【顔文字(アスキーアート)】

「考える」を顔文字(アスキーアート)で言い換える場合は、以下のようなものがあります。

(・_・).。oO( ´-`) .。oO(-_-)ウーン
( ̄~ ̄;) エート(ㆆ ㆆ ).。oO( ˘•૩•˘ ).。oO
('へ') ウーム( •́ ̯•̀ ).。oO( `◔ω◔)?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ.。oO(。・_・?)(*´・д・)?

まとめ

場面別に「考える」の言い換えを紹介しました。

考える」は、場面によってさまざまな言い換え表現が使えます。このコラム記事を参考に、状況に合わせて適切な表現を選んでください。

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